« 餃子 | トップページ | 野菜の花 »

2006年5月30日 (火)

国民年金保険料の不正免除

社会保険庁が、国民年金保険料の不正免除をおこなっていたことが発覚した。
国民年金の保険料未納者が多いため、未納率を減らす目標のために行ったようだが、保険料の徴収数を増やすのではなく、保険料の免除申請を不正に行うことにより、未納者を保険料免除者にし、納付率の分母を減らすという方向に向かうところが、社会保険庁のどうしようもなさを如実に表している。
おまけに、「免除の届け出をすれば、5万円もらえる」なんて、おバカなキャンペーンを考えるなんて、もう末期症状である。
社会保険庁のような保険料徴収に多くのコストがかかるような存在は、もうなくしたほうがよいと思う。

この報道をテレビで見ていたら、「5万円もらえるといっても、これは税金ですよ!」と言っていたコメンテーターがいた。
これが税金であるのは事実である。だが、何も説明がなくこの発言を聞いた人は、「きちんと保険料を払っている人はもらえないのに、免除申請をすれば税金から5万円もらえるなんて、許せない!」と誤解するのではないだろうか。

現在支給されている国民年金の財源は、3分の2は年金保険料であるが、3分の1は税金なのである。国民年金の保険料免除申請が認められると、免除された期間については、保険料を支払っていないのでその3分の2の部分は当然もらえないが、3分の1は税金から支払われているため、保険料を支払っている人と同じように、その分は受給できるというわけである。
つまり、保険料免除者だけでなく、保険料を支払っている人も、その部分は受給するわけだ。
だが、保険料未納者は、この税金部分も受給することは出来ない。このため、保険料の免除申請をし、免除が認められると、「5万円」もらえるという表現になったのだろうが。

マスメディアは、事実を誤解のないように視聴者や読者に伝える必要があると思うが、以前にも、マスメディアが誤解を与えるような情報を流しているのを見たことがある。
保険の予定利率を途中で引き下げできるように法律を変える動きがあったとき、「ニュースステーション」を見ていたら、自民党の国会議員にインタビューした映像を流していた。
自民党国会議員はインタビューに答え、「保険会社が破綻したら何もなくなるんだから、それよりは予定利率を下げて、削減されても残ったほうがいいだろ!」。
その後、スタジオに戻ったが、スタジオではまったく何のフォローもなかった。

この放送を見た人は、「保険会社がなくなったら、何ももらえなくなるなら、削減されてももらえたほうがいい」と思うのではないだろうか。
その少し後、フジテレビの番組でも、予定利率を変更できるように法律を変えることについて街頭でインタビューをしていたが、「破綻したら全然もらえないなら、減らされてももらえたほうがいい」と答えていた人が何人もいた。

保険会社が破綻した場合、生命保険会社の場合は「生命保険契約者保護機構」、損害保険会社の場合は「損害保険契約者保護機構」が保険契約の保護をする。
保護される率は、保険の種類によって異なるが、保険会社が経営破綻したら、保険金がゼロになるわけではない。
保険会社が破綻したら、契約している保険はどうなるのか?こういうことは、ネットで検索しても、すぐに調べることが出来る。
インタビューの内容が事実と違うのであれば、それはスタジオできちんとフォローすべきである。
それが多くの人に情報を流すマスメディアの責任である。

|
|

« 餃子 | トップページ | 野菜の花 »

保険・金融」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 餃子 | トップページ | 野菜の花 »