日本語字幕
ここ2か月くらいの間に、ドラマや映画の日本語字幕をつけているという2人の人に会った。
2人とも同じことを言っていたが、人間が1秒間に読んで理解できるのは4文字だそうである。
字幕をつけるときは、まず、そのセリフについて表示できる字幕の秒数が何秒なのか出していく。そしてその秒数に4をかけたものが、そのセリフの上限の文字数となる。
韓国ドラマや映画を見ていても、最近、少しはセリフを聞き取れるようになっているため、字幕を読んで、「このセリフが省略されている」とか「ここはこんな意訳をしている」ということも少しはわかるようになった。
「私の頭の中の消しゴム」の最後に近いシーンで、記憶がよみがえったかのような妻からの手紙を読んで、妻がいる病院を探して訪ねた夫が、風で飛ばされた紙を拾って妻に渡すところがある。
その後の妻のセリフは「カムサハムニダ」。
字幕では「ありがとう」になっていた。
そして次の字幕は「あなたどなたですか?」
日本語字幕を読んでいた人は「あなたどなたですか?」の字幕で、もう妻は夫のことがわからないと気づいただろう。
だが、私は「カムサハムニダ」というセリフで気づいた。
夫婦や恋人という関係で、このような場合の「ありがとう」は「コマゥォヨ」と言うのではないかと思う。
この程度のことで「カムサハムニダ」というのは、他人行儀である。
このセリフの字幕は「ありがとうございます」のほうが、適当ではないかと思った。
この場合、文字数の制限は問題なかったはずである。
どうしてこの字幕を付けた人は「ありがとう」にしたのだろうと、映画を観たときに不思議に思った。
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コメント
字幕に字数制限があったなんて知りませんでした。
確かに文字が多すぎると読めないかも・・・。
投稿: つー | 2006年10月 4日 (水) 22時09分
字幕の文字数には制限があるとは思っていましたが、人間が読んで理解できるのは1秒4文字で、まず全部のセリフについて字幕を表示できる秒数を出すという話は、新鮮でした。
投稿: 古鉄恵美子 | 2006年10月 4日 (水) 23時37分
コマゥォヨは、どういたしまして~だと思ってました。
1秒4文字、興味深いですね。速読術でしてみても越えられない壁でしょうか。
投稿: rika | 2006年10月 4日 (水) 23時54分
「どういたしまして」は、ドラマで覚えた韓国語では「ケンチャンスムニダ」だと思います。
似たような言葉に、よく使われる「ケンチャナヨ」(大丈夫)がありますよね。
かりに1秒4文字以上読めても、読むので精一杯で、ドラマや映画の内容がわからなくなるのでは。
投稿: 古鉄恵美子 | 2006年10月 5日 (木) 00時28分