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2008年8月 4日 (月)

「ジャージの二人」

P10001101先日、堺雅人主演映画「ジャージの二人」を観に行った。
現在、堺雅人が出演している映画が2本公開されている。
ひとつは日航ジャンボ機墜落事件を取材する地方紙の記者を描いた「クライマーズ・ハイ」。そしてもうひとつが、この「ジャージの二人」である。

私は最近、劇場で映画を観るのは、試写会のときくらい。
ほとんどはDVDになってから、レンタルして観ていた。
だが、この2本の映画は、劇場で観るつもりだった。
もちろん、堺雅人目当てである。
堺雅人が出演していなかったら、劇場で観ようとは思わなかったと思う。

堺雅人が出演している映画が、同時に2作品あるので、どちらを先に観ようか、というより、どちらを後に観て余韻を残そうか、迷っていた。
この2本の映画、「クライマーズ・ハイ」は、日航ジャンボ機墜落という大事件を扱っていて、堺雅人の「動の演技」が観られる映画。
一方、「ジャージの二人」は、北軽井沢の別荘で「僕」と「父」が過ごす、事件らしい事件は何も起こらないふた夏を描いた「静の演技」が観られる作品である。

その日、私は落ち込んでいた・・・
思いっきり泣けるのなら、まだスッキリするのに、それもできないような状態。
誰かに、面と向かって励ましてもらいたいような気分ではない。
どちらかというと、この気持ちに寄り添って欲しい気分だった。

突然、「ジャージの二人」を観に行こうと思った。
その日は、特にアポも入ってなかったし、この映画が、私のどうしようもない気持ちを癒してくれそうな気がした。

劇場のサイトで上映開始時間を確認すると、次回の上映がちょうど空いていそうだった。
私は、即、駅に向かった。

「ジャージの二人は」は、「僕」(堺雅人)と「父親」(鮎川誠)の、会話の間が、絶妙な空気感を生み出していた。

最初はクスリと笑っていたが、それがだんだんクスクスという笑いになった。
コメディーを観ても、とても笑うような気分にはならなかったような、その日の私がである。
いや、コメディーよりこのような作品のほうが、その日の私には笑えたかもしれない。

監督のインタビューを読むと、「最初は2時間半くらいの長さになったが、『ジャージの二人』というタイトルで150分の映画は、自分なら観たくない。だから90分に編集した」というようなことが書いてあった。
たしかに、事件らしいことが何も起こらず、淡々とした(だがその背景には大きなものを抱えていた)山荘での日常を150分観せられるのは、ちょっとつらいかもしれない。
監督が意図したとおり、90分という時間も、これより長くても短くても「ちょっとねぇ・・・」という絶妙な長さだった。

堺雅人のインタビューで、「『僕』が小説を書いているときの顔を、モノを書いている人に観てもらいたい」というような記事があった。
実際に、その時には、「文章」を書いていたのだそうだ。
パソコンに向かって小説を書いている「僕」の顔をじっくり見たかったが、時間が短かったので、よくわからなかったのが、残念だった。
このシーン、長く撮ったそうだが、編集の段階で、短くされていた。

大きな事件展開や感動を期待してこの映画を観ると、ちょっと肩すかしを食らった感じがするかもしれない。
エンディングも、私はこの作品らしくて好きな終わり方だったが、結論を期待していた人には、「ちょっと・・・」という感じかもしれない。

劇場の外に出ると、すでに日は暮れていて、恵比寿ガーデンプレイスには、昼間の暑さがまぼろしだったかのように、涼風が吹いていた。まるで、北軽井沢から吹いてきたような。

その日、「ジャージの二人」という映画は、そして堺雅人の演技は、私のどうしようもない気持ちに、寄り添ってくれた。

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コメント

ジフンで検索したのに堺雅人でコメントする私。
はじめまして。
ここのところ、アフタースクール、クライマーズハイ、ジャージの二人と一人堺雅人祭りをしています。
篤姫では家定亡くなってしまいましたが。
堺雅人さんいい役者さんですよね
笑顔の感じが小日向文世さんに似ているなぁと思うのは私だけでしょうか?

投稿: るんた | 2008年8月 8日 (金) 23時31分

るんたさん

はじめまして。
私も1週間で公開中の3作品、劇場に観に行きました。
過去に堺雅人さんが出た映画などのDVDも入れると、最近だけで6作品見ています。

堺雅人さんって、ホントに演技力があって、いい俳優ですよね。
小日向文世さんの笑顔もいいけど、堺雅人さんは「笑顔で喜怒哀楽を表現できる俳優」と言われていて、もう少し奥深いように思います。

ここでも、もう少ししたら、堺雅人祭が始まりますので、お楽しみに!

投稿: 古鉄恵美子 | 2008年8月 8日 (金) 23時43分

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