AIGが日本の生保の株式売却を決定
9月25日の記事の最後に、AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)が日本で保険を販売している関連会社の株式を売却する可能性があるということを書いたが、昨日の報道によると、やはりAIGは日本で展開している生命保険会社3社(AIGスター生命、AIGエジソン生命、アリコジャパン)の株式を売却する方針だそうだ。
日本市場の場合、AIGの関連会社では、損害保険会社であるAIUやアメリカンホーム保険より、生命保険会社のほうが資産があり、高く売れるため、生命保険会社を手放すのではないかと思っていたが、やはりそのようになった。
ちなみに、AIGスター生命とAIGエジソン生命は日本法人で、アリコジャパンはアメリカのアリコの日本支社である。
当初は、来年1月に合併予定だったAIGスター生命とAIGエジソン生命の株式を売却するということが報道されたが、資産的にいちばん高く売れるのはアリコジャパンなので、FRB(アメリカ連邦準備制度理事会)からの資金を早く返済するためには、アリコジャパンも手放すのではないかと思っていたが、やはりこれも決断したようだ。
AIGスター生命は、経営破綻した千代田生命をAIGが買収して設立した保険会社である。
AIGエジソン生命は、やはり経営破綻した東邦生命が前身だが、破綻前から提携していた東邦生命とGEキャピタルがGEエジソン生命を設立していた。
東邦生命が経営破綻した後、東邦生命の契約をGEエジソン生命に移転させたが、EGエジソン生命をAIGが買収したため、AIGエジソン生命となった。
千代田生命や東邦生命からの契約者は、一度、経営破綻を経験しているため、不安になっているかもしれないが、今回は破綻処理ではなく株式売却なので、両社の株式を取得した会社がその後の経営をし、保険契約の内容は変更されない。
アリコジャパンも同様で、株式を取得した会社が経営をするため、保険契約の内容に変更はない。
だが、アリコの株式を取得するためには、数兆円必要ともいわれている。
アリコの株式を一括で手放すのか、日本で展開しているアリコジャパンを単独で売却するのか、まだはっきりしていないが、アリコジャパンの契約者はAIGの動向を見ていったほうがよいだろう。
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