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2010年9月10日 (金)

初のペイオフ発動

今日、日本振興銀行が経営破綻し、初めてペイオフが実施されることになった。

これまで銀行が経営破綻しても、ペイオフは実施されなかったが、日本振興銀行の場合、預金は定期預金だけで、都市銀行や地方銀行の破綻と違い、決済用の口座に利用されていなかったので、ペイオフを実施しても他の金融機関などにほとんど影響を及ぼさないと金融庁や預金保険機構が判断したため、初のペイオフ実施が決定されたようだ。

ちなみに、日本国内に本店がある銀行等の場合、預金保険制度への加入が義務づけられており、銀行等が経営破綻したときは、円の定期預金などは、預金保険制度の保護の対象となっている。

全額保護の決済用預金を除き、保護の対象となっている預金については、預金者1人につき元本1000万円とその利息が保護される。

だが、元本1000万円を超える金額については、必ずまったく戻ってこないわけではない。
保護の対象となっている預金については、元本1000万円を超える部分とその利息は、破綻した銀行等の財産の状態によって、払い戻される率が決まる。

日本振興銀行の定期預金金利は、他の銀行に比べてかなり高い水準だったが、かりに破綻しても、元本1000万円とその利息は保護されるからと預金を集めていたようで、預金者の97%は元本1000万円までの預金者で、その人たちは、預金が100%保護されるのである。

その元になっている預金保険機構の保険金は、日本振興銀行の他、預金保険制度に参加している金融機関が支払っている保険料だ。

金融機関は預金者から集めたお金を、預金金利よりも高い金利で融資に回し、その差額を収益としている。預金保険機構に支払う保険料は、当然、コストとして考えるため、その分、預金金利は低く抑えられる。

低い金利でもがまんして預けている預金者のお金で、破綻しても1000万円までは大丈夫だからと高金利の定期預金に預けた預金者を救う構図は、やはり、何だかなぁ・・・と思う。

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